ま - - - また、行くよ
齢九十の祖父の耳元に、
大きな声で 囁く。

「また来るな」

欠けてしまった歯を見せて、
ニコリと 笑う姿。
右手を差し出し、ギュッと握手。

少し寂しそうなのは、気のせいか。
わたしの寂しいと思う気持ちが、うつったのか。

「また来るな」

この言葉を、
一度でも多く言えますように。

来年も、
再来年も、
ずっと ずっと ずっと。



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posted by ひより
category:いろは綴り 弐巡目   comment:0 trackback:0

thema:自作詩 - genre:小説・文学


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